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デイヴ ペルザー:"It"(それ)と呼ばれた子―完結編さよなら"It"

デイヴ ペルザーの「"It"(それ)と呼ばれた子―完結編さよなら"It"」。3部作の3作目です。

"It"(それ)と呼ばれた子―完結編さよなら"It"の説明文(amazonより抜粋)

虐待体験者による魂の記録、ついに完結「母さんを、ぼくは許せるだろうか?」 幼い時から実母による虐待を受け続けたのち、里子として偏見と差別のなかで成長し、やがて18歳で空軍に入隊したデイヴ。かつてはヒーローだった父親が哀しい死を遂げ、はじめて愛した女性との結婚生活もまた悲劇に終わる それでも、最愛の息子スティーヴンとのふれあいを通じて、癒されてゆく。そして、ついに母親との再会を果たすことを決意。憎しみと許しのはざまで苦悩しつつも、人生最大の問いかけ「なぜ、ぼくを虐待したのか?」と尋ねるために...... 壮絶な虐待の体験者が、トラウマを乗り越え、人間として生まれ変わるまでの魂の軌跡。

"It"(それ)と呼ばれた子―完結編さよなら"It"のレビュー

"It"(それ)と呼ばれた子の完結編でやっと終わるのかとホッとします。
こうやって成長して本も出せてるので、それが証拠になるんでしょうね。
"It"(それ)と呼ばれた子が繰り返されないように。。。

“It”(それ)と呼ばれた子―完結編さよなら“It” (ヴィレッジブックス)(amazonからの情報)

タイトル:“It”(それ)と呼ばれた子―完結編さよなら“It” (ヴィレッジブックス)
著者:デイヴ ペルザー (文庫 2003-06)
価格: (定価:¥ 756)
中古価格:¥ 0~
レビュー(口コミ)数と評価:19件
セールランキング:213510位
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amazonのレビュー(口コミ)

虐待の連鎖(2007-06-13)
幼少期の虐待、少年〜青年期の里子生活、紆余曲折の人生を経て正にハッピーエンド(終わっちゃいないけど)と言っても過言ではない満ち足りた人生を送るようになった作者の3部作最終巻です。自分の経験を子供たちのために生かそうという作者の奮闘ぶりは本当に頭が下がるし、最愛の息子と素晴らしいパートナーを得た作者の今の生活には「本当に生きててよかったね」と言ってあげたいです。

ただ少し意地悪な見方をすれば、彼が「虐待の連鎖」に陥らなかったのは母親の虐待が連鎖させるにはあまりにも常軌を逸したものだったからかもしれません。語弊がありますが「子供を殴る蹴る」程度の虐待の方がかえって簡単にできることだけに連鎖しやすいのかもと思えてしまいました。そういうことをしている親でもさすがに刺すとか焼くとかアンモニアや洗剤を飲ませるなんてことまではできないと思うんですよね。

また彼が出張の多い父親であったこともよかったのかもしれません。夫が不在がちで近くに頼れる実家もなく24時間365日子供と向き合わなければならない母親(核家族化が進む現在はこういうケースは多いでしょう)であったら連鎖の可能性も高まったでしょう。
作者の母親は酒飲みで不在がちな夫を持ちながら5人の子供の面倒を見なければならなかったわけで、育児ストレスは相当なものだったと思います。そうはいっても母親のしたことは到底正当化できませんが、虐待の連鎖を生むのは本人の資質や考え方だけではなく、そのような環境も大きく影響していると思います。もちろんあれだけの境遇を乗り越えた作者ですから、彼だったらどんな状況でも子供を虐待するようなことにはならなかったかもしれませんが。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

よくできた3部作(2007-04-14)
 第1章の幼年期は、ひたすら子どもの目線から、虐待にあってひたすら耐えている姿が書かれていた。そこにあるのは、“It”と呼ばれた子の感情だけだった。
 第2章の少年期は、母親からは救出されたものの、ただ身体が救出されただけで、心を救ってくれる大人がなく、翻弄される姿が書かれていた。そんな中でも、“It”と呼ばれた子は自ら学び、成長し、自立していった。周りの人の感情も判るようになってきた。
 そしてこの完結編では、既に“It”と呼ばれた子は存在しない。すべての謎も明らかになった。父さんが逃げた理由も、母さんが虐待をした理由も。世界が世界として広がって行った。
 140ページにある、『人間は何か決定的な変化が起こらない限り、十中八九、自分が育てられたとおりのやり方でわが子を育てるようになる』という文章が、心に残った。
 親になった人なら誰でも、もし親としての自分を、子どもの目線から見ることができれば、自分が子どもの頃、親からされて嫌だったことをしていることに気付くだろう。親から言われて嫌だった言葉を発していることに気付くだろう。
 もちろん、嬉しいこと、いいことも、受け継いでいるだろうが。
 偏見を持っていない人なんかいない。誰しも視野は限られている。でも、その限られた視野を、広げていくことはできる。
 3部作を通して、どんどん視野が広がっていく。そんな心地良さを感じて、読後感は爽やかでさえある。
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

生きる力(2006-09-30)
シリーズになっていますが、機能不全家族に育ったことに違いはないので私はここから読むことにしました。親と離れ自分の身柄を確保して、そこからどうやって身心の回復に取り組んだのか知りたいと思ったからです。虐待されて育った子どもほど親を諦めきれないと言います。私も心のどこかで「これで良かったんだろうか??」と感じています。「それで良かったんだよ」と言う何かが見つかる気がして読み始めました。最初からぐいぐい引きつけられる感じがしました。それでもなおかつ・・・の繰り返しでした。母親も子どもも。そして父親が病に倒れ死に、次いで義理の父親(里親)も亡くなるのですが、義父が最後に「自分がこれからどうありたいのか」を著者から引き出してくれ、彼は自分の気持ちを見つけることが出来ました。彼は幸福になりたいと願い、生きることを選んで来た。彼は死ぬことを選びませんでした。どんなに虐げられようとも死のうとはしませんでした。これが生きる力なんだ。自分の中にある生きる力を感じてみたいと思いました。死ぬことを考えたり、現実から逃げようとしてしまう方は一度読んで見て欲しい。「人は生きるために産まれてくる」このことがよく分かります。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

著者の強さに・・・(2006-08-27)
虐待関係の本ではどんな切り口から見ても一番だと思います。
時系列にもブレがなく、翻訳本に感じがちな微妙な違和感もありません。
壮絶な虐待を経験していながら、虐待に関わった人を恨む事なく、虐待の連鎖を繰り返す事なく今を生きる著者の強さに感銘を受けます。
何冊も続編的に出ているので、「ペルザー家 虐待の連鎖」まで含めて最後まで読むのを勧めます。
それでやっと救われる気持ちになれると思います。

1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

どうか、虐待の連鎖が芽を出しませんように…(2005-10-20)
やっぱり、これがないと救われないですよね。3冊目。
時々彼の行動が鼻につく、というか、重たい、と感じるのはその神経質で完璧主義で調子のいいところが自分と重なるからかも。

さて、3冊目は素敵な言葉がたくさんちりばめられています。

「なぜって、どんな問題にしても、心の中でふくらんでいくまま放っておいたら、少しずつおまえをだめにしてしまうんだ。パパの母さんのときと同じようにね」
「人生では、失敗もするし、ころびもする、だが、大切なのは立ちあがることだ」

主人公の生きる力の強さに感服。ついに乗り越えちゃいました。
今後の人生で万が一にも虐待の連鎖が芽を出さないことを祈ります。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。


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