最終更新日: 更新日: 2025年9月15日 作成日:2025年9月15日

幕末土佐の天才絵師 絵金 2025年9月10日〜11月3日|サントリー美術館で芝居絵屏風と「高知の夏祭り」を体感(港区赤坂 六本木駅)

class="photo">サントリー美術館「幕末土佐の天才絵師 絵金」入口の様子

2025年9月14日撮影

東京ミッドタウンのサントリー美術館で開催中の展覧会「幕末土佐の天才絵師 絵金」に行ってきました。
高知で「絵金(えきん)さん」と親しまれてきた絵師・金蔵(1812-1876)の芝居絵屏風を中心に、屏風が飾られてきた高知の夏祭りの風景を再現した展示まで、一気に味わえる内容でした。会期は2025年9月10日(水)〜11月3日(月・祝)。 写真撮影が可能な作品もあります(章・期間により展示替えあり)。

会期・開館時間・休館日

  • 幕末土佐の天才絵師 絵金
  • 開催場所:サントリー美術館(東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階)
  • 会期:2025年9月10日(水)〜11月3日(月・祝) ※展示替えあり
  • 開館:10:00〜18:00(金曜は〜20:00)/9月26日(金)・27日(土)は〜21:0011月1日(土)・2日(日)は〜20:00 ※入館は閉館30分前まで
  • 休館:火曜
  • アクセス:都営大江戸線・東京メトロ日比谷線「六本木駅」直結、東京メトロ千代田線「乃木坂駅」から徒歩約3分。

※一部作品のみ撮影可、凄惨な場面を含む作品あり。

料金

  • 一般:当日1,800円(前売1,600円)
  • 大学生:当日1,200円(前売1,000円)
  • 高校生:当日1,000円(前売800円)
  • 中学生以下:無料/障害者手帳提示で本人+介助1名無料
  • 割引:あとろ割(国立新美術館・森美術館の企画展チケット提示で100円引)ほか
  • 音声ガイド:ナビゲーターは歌舞伎俳優・中村七之助さん。料金は650円、解説は約35分。日本語版のみ、貸出は閉館45分前まで。

チケットは公式オンラインのほか、ローソン(Lコード33532)・セブン(セブンコード110-955)でも取り扱い。前売期間など詳細は公式を参照。

2025年9月14日 訪問

見どころ

  • 芝居絵屏風の迫力:歌舞伎や浄瑠璃の名場面が極彩色で描かれ、提灯や蝋燭の灯りを思わせるコントラスト。屏風は夏祭りで神社や商店街の軒下に飾られてきた文化背景も紹介されてます。凄惨な場面を含む作品もあり、物語の緊張感がダイレクトに伝わります。
  • 「高知の夏祭り」を再現:会場に絵馬台絵馬提灯が再現展示され、東京にいながら祭礼の空気を体験できます。近年発見の「釜淵双級巴(絵馬提灯)」など見応え十分です。
  • 絵金と弟子たち:河田小龍ほか周辺の絵師の仕事も並び、土佐の絵画ネットワークが見えてきます。

展示構成|第一章〜第三章の見どころと感想

第一章:絵金の芝居絵屏風

絵金の核である芝居絵屏風を一挙に鑑賞できます。香南市赤岡町の4地区に伝わる屏風を中心に、二曲一隻の名品がずらり。蝋燭や提灯の灯りを思わせる極彩色と強いコントラストが迫り、代表作の見せ場になっています。

歌舞伎・浄瑠璃の名場面を、キャプションと見比べながら物語を追えるのが楽しいところ。絵金の芝居絵屏風には複数の意味や読みが重ねられており、多義的で奥行きのある表現に驚きの連続です。人物の躍動背景の奥行きも印象的でした。

第二章:高知の夏祭り

絵馬提灯

2025年9月14日撮影

神社の絵馬台絵馬提灯を会場内に再現し、赤岡の祭礼で軒先に屏風が並ぶ風景を東京で体感できる構成です。近年話題の「釜淵双級巴(絵馬提灯)」にも触れられ、屏風が夏の行事の中でどう機能してきたかがよく分かります。

毎年7月の祭りで軒下に飾られる屏風をまとめて見られる貴重な機会で、会場演出の臨場感が素晴らしかったです。
写真撮影OKのエリアもあり、撮影した写真を本記事にも掲載します。

絵馬提灯

2025年9月14日撮影

絵馬提灯

2025年9月14日撮影

絵馬提灯

2025年9月14日撮影

絵馬提灯

2025年9月14日撮影

絵馬提灯

2025年9月14日撮影

絵馬提灯

2025年9月14日撮影

絵馬提灯

2025年9月14日撮影

絵馬提灯

2025年9月14日撮影

絵馬提灯

2025年9月14日撮影

第三章:絵金と周辺の絵師たち

絵金の同時代・周辺作家まで視野を広げ、掛軸・絵巻・画帖など芝居絵以外の仕事や、門人・協力者である河田小龍野口左巌の作例も並び、土佐絵画の広がりを俯瞰できる章です。

河田小龍の作品にも絵金の影響を感じられる場面があり、スタイルの伝播や関係性を考えながら見るのが面白かったです。

まとめ

屏風の前に立つと、物語の熱と祭りの空気が一気に押し寄せます。仕事帰りにゆっくり鑑賞するのもおすすめです。
屏風の迫力と、夏祭りの再現展示は必見です。

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