?> 最終更新日: 更新日: 2025年10月21日 作成日:2025年10月21日
太田姫稲荷神社|江戸城ゆかり、疱瘡平癒で知られる駿河台の稲荷社
2025年10月18日撮影
太田姫稲荷神社は、御茶ノ水駅からほど近い小高い丘に鎮座する、江戸城ゆかりの稲荷社です。
ご祭神は宇迦之御魂命(主祭神)・菅原道真公・徳川家康公・金山彦命の四柱。江戸時代には将軍家の崇敬を受け、周辺一帯の鎮守として厚く信仰されてきました。創祀縁起にちなむ別称は「一口(いもあらい)稲荷」で、「穢れを洗い流す」という語感から病気平癒・災厄除けの祈りが広く寄せられました。
さらに、金山彦命を合祀することから、鍛冶・金属加工・商工繁栄、火難除け・道具守護を願う参拝も見られます。
- 太田姫稲荷神社
- 所在地:東京都千代田区神田駿河台1-2-3
- 最寄り:JR「御茶ノ水」聖橋口 徒歩約2分/丸ノ内線「御茶ノ水」徒歩約3分/千代田線「新御茶ノ水」B3a出口 徒歩約1分
2025年10月18日撮影
ご祭神
- 宇迦之御魂命(うかのみたまのかみ):主祭神
- 菅原道真公:学問・書の神
- 徳川家康公:開運・立身出世・事業守護
- 金山彦命(かなやまひこのみこと):金属・鍛冶・商工繁栄の守護
2025年10月18日撮影
ご利益
- 疱瘡(悪疫)平癒・災厄除け:創建由来「一口(いもあらい)」にちなむ信仰。
- 五穀豊穣・商売繁盛・家内安全:稲荷信仰の中心的なご神徳。
- 学業成就:菅原道真公を合祀。
- 開運・事業守護:徳川家康公への崇敬にちなむ祈り。
- 商工繁栄・鍛冶・金属加工の守護/火難除け・道具安全:合祀の金山彦命の性格に由来。
2025年10月18日撮影
由緒(歴史)かんたん年表
- 1457年(長禄元):江戸城を築いた太田資長(道灌)が、娘の疱瘡平癒を祈って京都の「一口稲荷神社」を江戸城内に勧請。これが創祀。のちに城の鬼門守護として「太田姫稲荷大明神」と称される。
- 1590年(天正18)以降:徳川家康の江戸入り後も篤く崇敬され、修理・造営が続く。
- 1606年(慶長11):江戸城拡張に伴い、神田方面(駿河台)へ遷座。
- 1872年(明治5):太田姫稲荷神社と改称、村社に列格。
- 1923年(大正12):関東大震災で類焼、昭和3年に再建。
- 1931年(昭和6):総武線開通工事に伴い、現在地へ社殿ごと移設。
旧社地(淡路坂上)の椋の木には「元宮」を示す木札が残る。 - 現在:鳥居の先に小階段と拝殿。社地は三井住友海上本社ビル西側に接し、例大祭は隔年5月に斎行。
狛犬
2025年10月18日撮影
2025年10月18日撮影
左右一対のうち片方に欠損が見られ、時代を経た風合いが残ります。
手水舎
2025年10月18日撮影
2025年10月18日撮影
手水の吐水口は鯰(なまず)です。江戸では「地震を起こす鯰」を鎮める俗信があり、地震除け・災難除けの象徴として用いられることがあります。
記念スタンプ(御朱印とは別)
2025年10月18日撮影
2025年10月18日撮影
境内には参拝記念スタンプが設置されています。御朱印(寺社が授与する印書)とは別なので、御朱印帳には押さず、ノートや台紙への押印がおすすめです。
太田姫稲荷神社の説明文
2025年10月18日撮影
神社前の樹木
2025年10月18日撮影
参道脇には大きな樹木があり、太田姫稲荷神社の目印にもなります。
太田姫稲荷神社の場所