最終更新日:2014年12月27日 作成日:2007年9月25日 | コメント(0)

河合 隼雄:こころの処方箋

河合 隼雄さんのこころの処方箋

こころの処方箋の説明文(amazon抜粋)

臨床心理学者であり幾多のカウンセリングを手がけた著者が、普段私たちがこころのどこかでは納得しているが、なかなかことばにできないような常識をエッセイとしてまとめたものである。その内容は26作目を数える上前淳一郎の人気シリーズ「読むクスリ」に通じるものがあり、人々の疲れ気味のこころを癒してくれる。
各章の目次タイトルは、「人のこころなどわかるはずがない」、「危機の際には生地がでてくる」「『理解ある親』をもつ子はたまらない」、「心の支えがたましいの重荷になる」など格言風に小気味よくまとめてあり、著者の専門家としての豊富な経験から調合された薬効ある文章が読者に語りかける。

また著者は遠藤周作の『生き上手、死に上手』から得られた「呪文」ということばを念頭に置き本書を手がけたという。
「正しいとか正しくないとか、教えられるというのではなく「呪文」を唱えていると心が収まるのである」と著者は語り、自らも本書目次タイトルの1つを「唱えて」いるそうである。読者は自分の心に残った目次の言葉を選び、自分だけの「呪文」として楽しむことができるかもしれない。こころが少し風邪をひいてしまったなと思う読者や、自分自身の常識や創造性を振りかえってみたい読者には頼りがいのある1冊となるだろう。(青山浩子)

こころの処方箋の目次(本より抜粋)

1.人の心などわかるはずがない
2.ふたつよいことさてないものよ
3.100%正しい忠告はまず役に立たない
4.絵に描いた餅は餅より高価なことがある
5.「理解ある親」をもつ子はたまらない
6.言いはじめたのなら話し合いを続けよう
7.日本人としての自覚が国際性を高める
8.心のなかの自然破壊を防ごう
9.灯台に近づきすぎると難破する
10.イライラは見とおしのなさを示す
11.己を殺して他人を殺す
12.100点以外はダメなときがある
13.マジメも休め休め言え
14.やりたいことは、まずやってみる
15.一番生じやすいのは180度の変化である
16.心のなかの勝負は51対49のことが多い
17.うそからまことが出てくる
18.説教の効果はその長さと反比例する
19.男女は協力し合えても理解し合うことは難しい
20.人間理解は命がけの仕事である
21.ものごとは努力によって解決しない
22.自立は依存によって裏づけられている
23.心の新鉱脈掘り当てよう
24.健康病が心身をむしばむ
25.善は微に入り細にわたって行わねばならない
26.「耐える」だけが精神力ではない
27.灯を消す方がよく見えることがある
28.文句を言っているうちが華である
29.生まれ変わるためには死なねばならない
30.同じ「運命」でも演奏次第で値段が違う
31.ソウル・メーキングもやってみませんか
32.うそは常備薬、真実は劇薬
33.逃げるときはもの惜しみしない
34.どっぷりつかったものがほんとうに離れられる
35.強い者だけが感謝することができる
36.勇気にもハードとソフトがある
37.一人でも二人、二人でも一人で生きるつもり
38.心の支えがたましいの重荷になる
39.「昔はよかった」とは進歩についてゆけぬ人の言葉である
40.道草によってこそ「道」の味がわかる
41.危機の際には生地が出てくる
42.日本的民主主義は創造の芽をつみやすい
43.家族関係の仕事は大事業である
44.物が豊かになると子育てが難しくなる
45.権力を棄てることによって内的権威が磨かれる
46.権力の座は孤独を要求する
47.二つの目で見ると奥行きがわかる
48.羨ましかったら何かやってみる
49.心配も苦しみも楽しみのうち
50.のぼせが終わるところに関係がはじまる
51.裏切りよってしか距離がとれないときがある
52.精神的なものが精神を覆い隠す
53.「知る」ことによって二次災害を避ける
54.「幸福」になるためには断念が必要である
55.すべての人が創造性を持っている

こころの処方箋のレビュー

目次の項目を、体験談やサンプル当で説明してくれる。
私が気に入ったのは「25.善は微に入り細にわたって行わねばならない」です。
自分にとっての善は他人にとっては悪であったりするから、、、って感じで納得してしまいました。

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