最終更新日: 更新日: 2025年6月29日 作成日:2025年6月29日

湯島の男坂「天神石坂(天神男坂)」|湯島天神へ続く歴史ある石段坂

2025年6月28日撮影

文京区湯島には「天神石坂(てんじんいしざか)」と呼ばれる美しい石段の坂道があります。
湯島天満宮の東側に位置するこの坂は、湯島天神の参道のひとつでもあり、「天神男坂(てんじんおとこざか)」とも呼ばれています。
急な石段を登りきると、目の前には湯島天神の境内が広がり、まるでご褒美のような景色が待っています。登り切ったあとの達成感と、振り返ったときに見える街並みは、男坂の大きな魅力のひとつ。どこか神聖な空気が漂い、心が静かに整います。
この男坂のすぐ隣には、緩やかで曲がりくねった「女坂(おんなざか)」があり、急坂はちょっと・・・って場合は女坂を使って登ることができます。

  • 坂の場所湯島天満宮(湯島天神)の東側
  • 特徴:一直線に天へと伸びるような急勾配の石段
  • 段数:38段
  • 雰囲気:両脇を緑に囲まれ、昼間でも少し薄暗く、静かで厳かな雰囲気
  • アクセス:東京メトロ「湯島」徒歩2分、東京メトロ銀座線「上野広小路駅」徒歩約5分、都営大江戸線「上野御徒町駅」徒歩約5分、都営大江戸線「本郷三丁目駅」徒歩8分、JR「御徒町」徒歩8分

天神石坂(天神男坂)とは?

2025年6月28日撮影

この坂の起源は古いものと考えられていますが、正確にいつ造られたのかは明らかではありません。
ただし、江戸時代の記録『御府内備考』に登場しており、当時すでに湯島天神への参拝道のひとつとして利用されていたことが分かります。

「男坂」という呼び名は、その形状の印象に由来しているとされます。
「急でまっすぐな坂」=力強く、男性的なイメージと重ねられ、「男坂」と呼ばれるようになったのでしょう。
一方、隣にある緩やかな曲線の「女坂」は、優美でやさしい印象からその名が付いたとされています。

また、「男坂を登ると出世する」という俗説も語られており、縁起を担いでこの石段を選ぶ参拝者もいるそうです。
ご利益にあやかる気持ちで、一歩一歩を踏みしめながら登ってみるのも、湯島散策のひとつの楽しみ方かもしれません。

2025年6月28日撮影

天神石坂(天神男坂)の説明看板

2025年6月28日撮影

現地に設置されている説明看板には、次のように記されています。

天神石坂(天神男坂)
三十八段の石段坂である。別名は天神男坂。
すぐわきにある、ゆるやかな坂・女坂に対して男坂という。
江戸時代の書物"御府内備考"によると、湯島神社(天神)参拝のための坂であったが、その後、本郷から上野広小路に抜ける通り道になったという。
文京区教育委員会 平成3年3月

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